書店の不況についての雑感

●芳林堂も破産、書店閉店が止まらない日本--書店復活の米国との違いとは? - CNET Japan
先日「出版不況は終わった? 最新データを見てわかること」というエントリーをアップしたばかりの林智彦氏が新たなエントリーをアップ。タイトルだけでギャグを成立させるとは、この人できる…!

先日のエントリーは以下。
●出版不況は終わった? 最新データを見てわかること - CNET Japan

一応書いておくと、このサイトは朝日新聞傘下で、林氏も朝日新聞社デジタル本部の方。
だから先日のエントリーの中身も「書籍は不況とは言うけど電子書籍も加えたらそうでもないよ、想像だけど。あと雑誌は売れないから特集号とかの書籍化に力入れたほうがいいよ、仮説だけど」というオモシロな内容になっている。

今回のエントリーは「専業書店が儲からないのは明らかだからヴィレッジヴァンガードみたいに文房具や駄菓子や雑貨売ったほうがいいよ」という身も蓋もない内容。
後半では「アメリカのローカル書店の業績が復活してるけど、本売るだけじゃなくイベントやオリジナルグッズ売ったからだよ」という、やはり書店へトドメを刺すかのような内容。


■これからの書店のあり方

どうして書店が潰れるのかは不便のひと言に尽きる。
逆に言えば、便利さではAmazonに敵わないのだから、そこは諦める。Amazonにはできないこと、ローカルにしかできない独自性に道を見出すしかない。
でも、書店でAmazonに勝る独自性を感じたことはないんだよね。立ち読みできることくらいか?新しい本との出会いを求める人もいるのだろうが、それはよほど時間と心に余裕のある人でなければ難しい。せっかちな筆者は、目的のものだけをパパっと見つけて購入したい。そうした目的には書店は不向きだ。

短期的な対策としては、お年寄りに特化するということが考えられる。Amazonを利用できるのはスマホやPCを持っている人で、それは若い人ほど割合が多い。逆に言えばお年寄りはネットが利用できない割合が多いから、お年寄り好みの品揃えにすれば効果は高いはずだ。お茶飲みコーナーなどを作り休憩所やサロンとしての役割も果たすことでひと気を演出している書店もある。
しかしこれは、お年寄りと共倒れする諸刃の剣。ある程度若い世代なら家族の誰もネットが使えないというのは考えにくく、相対的に書店への依存度も低くなる。つまりお年寄りがいなくなればお年寄り特化の書店も需要がなくなる。

長期的に考えるなら、ヴィレヴァン化するのがひとつ。言うまでもなく、これは書店経営というよりセレクトショップなどの経営スキルになってくる。セレクトショップの商品の中にたまたま書籍がある、という感じ。
昔からずっと本だけ売ってきた書店の親父さんやおばさんに、いきなりヴィレヴァン目指そうぜ!というのは無理がある。つまり机上論として出すのは簡単だが、実現は困難な対策。

もうひとつは専門書店化。あるジャンルに特化することで「ミステリー小説ならあの店」というようなマニアの集う場所にする。その場合、ヴィレヴァン化の要素も加えて「ミステリーに出てくるあるあるグッズコーナー」などで雑貨も売ると相乗効果が見込める。専門書店というよりクラブやサロンなどの社交的な場、新しい出会いの場としての役割も担う。
これなら本の知識も活かせるし、店主の好みに沿った店作りができるかもしれない。しかし書店に携わる親父さんやおばさんは寡黙な方も多いような…。

いずれにせよ昔ながらの書店は衰退するしかない。なぜなら、書店としての経営が「書店でしか本は買えない」という前提に沿った作りだからだ。まずは書店自体がそれをしっかり受け止めなくてはいけないのだが、今のところそういう風には見えない。未だに「子供からおお年寄りまで幅広いお客様に」という書店が多い。

たまたま地域にお年寄りをはじめとするネットを使えない人が多く、他に書店がないという絶好の立地にあり、今後も競合店舗の出店がないという環境なら今まで通りの書店として続けられるかもしれない。だが、そんな店は多くはない。

書店は長らく「本を買うところ」だったが、少なくとも筆者にとっての書店はその役割を終えてしまった。これからは「本を買うこと以外の価値」を見いだせないかぎりは書店に行くことはないだろう。
今は年に数えるほどしか書店に立ち寄らないし買い物するのはもっと低い割合だが、それで不便さを感じることはない。



今はKindleなどの電子書籍でも立ち読みができる。ますます書店へ行く意味が薄れてしまった。
Kindle がなくてもスマホのKindle アプリで読めるし。


子供の頃、親の付き添いではなくひとりで書店に立ち寄るようになった時、少し大人になった気がしたものだった。棚にささったたくさんの本からひとつを手に取り、パラパラとめくり、小遣いの残りを計算して少しでも長く味わえるものを選んだ。

思春期になり興味の幅が広がった頃には、もろに成年向けのものを持って行くと店主の親父に叱られるので、肌色の多いゲームの攻略本を選ぶという悪知恵も身につけた。店主の目のゆるい店が噂されると、購入しに行く勇気を持つものに資金を託すという買い付けサービスが生まれた。そうして買い付け人との好みのズレに歯がゆさを覚えたりした。ネットが一般的ではなかった時代の話である。

書店は、そうやって様々な知識を授けてくれた場所だった。役割を終えた書店がなくなっていくのは時代の流れかもしれないが、やはり忍びない。願わくば新しい形で生き残っていって欲しい。

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