ビクトル・エリセ監督のミツバチのささやき、Blu-ray化/HDマスター版が出ることに

ビクトル・エリセといえば、とにかく寡作で知られている。1973年にミツバチのささやきを発表して以来、長編映画はたった3作品しか発表していない。
しっとりとした空気と時間を捉え、味わい深い風景を撮る作風。
そのビクトル・エリセ作品のうち、ミツバチのささやきとエル・スールがBlu-ray化/HDマスター化されることになった。


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■ミツバチのささやき

初めてミツバチのささやきを観たのはいつだったか。それこそアナの見た世界のように淡く確かな記憶。
VHSテープに録画して、芯まで凍える寒い日にすっぽり布団にくるまって、電気を消した暗い部屋。ブラウン管の静電気。

ある種の幼さだけが持ち得る世界は儚くておぼろげで、こちらの世界の人には解らない。あちらに行く資格があるのは子供だけだが、すべての子供にあちらが見えるわけではない。

大人の入り込めないところにいるが、微妙にすれ違う二人の子供の世界が描かれたものとして、ジブリアニメのとなりのトトロや、松本大洋のGOGOモンスターと鉄コン筋クリートを思い浮かべたりする。

今回のBlu-ray化とHDマスター版のDVDが出ることによって、今までより気軽に手に取られるようになるだろう。アナ・トレントの眼差しと出会う人がもっと増えればと思う。

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■エル・スール

「南」というタイトルを持つこの映画。1983年当時のスペインの時代背景が色濃く見える、というのは、ずっとあとに知った話。

少女が父を、父親ではなく人間として意識したとき、彼女の中の父は父ではなくなる。それは、それに気づけるほどに成長しつつある少女が、少女ではなくなっていくということでもある。

この映画はただただ美しい。画が美しい。親子でも他人。人生ではすべての疑問が解決するとは限らない。しかし、そうなんだ。彼らの歩いた風景は、確かに綺麗なんだ。

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■マルメロの陽光

今回のミツバチのささやきとエル・スールのBlu-ray化とHDマスター版DVD化には関係のない話になるが、ビクトル・エリセの話ならこの作品にもひと言触れたい。
1992年の作品だが、エリセ監督の2015年現在の最新長編映画となる。

中古価格25,000円という異常な値段がついているこのマルメロの陽光も再販されることがあるだろうか。
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画家のアントニオ・ロペス・ガルシアがマルメロを描く日々を淡々と綴る作品。絵描きの日常を静かに映し続けるだけという映画。
しんみりとおだやかな気持ちになる。盛り上がりもストーリーも何もない。マルメロの木陰で、訪れる人としゃべったりしている。木漏れ日のあたたかさ。光と影。時は過ぎ行く。

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上記2作品も難解だの盛り上がりに欠けるなどと言われることがあるが、マルメロの陽光に比べたら十分にエンターテインメントしている。それほどひたすらに静謐な映画。

テーマ : 映画情報
ジャンル : 映画

映画 - センチュリオン(原題:Centurion)

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出演: マイケル・ファスベンダー, ドミニク・ウェスト, オルガ・キュリレンコ
監督: ニール・マーシャル
97分

勢いに任せて書きなぐったので、だいぶ長くなった。
もう疲れたのでそのままアップ。

あまりに長くなったので追記へ格納した。

2015/02/10:読みやすく段落などを修正。一部表現を修正。さらに追記も加え、ますます長くなった。


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ジャンル : 映画

映画 - ジュリアン (原題:Julien Donkey-boy)

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原題:Julien Donkey-boy
監督・脚本: ハーモニー・コリン
プロデューサー: ジム・ツァーネック/ケイリー・ウッズ/スコット・マコーレー/ロビン・オハラ
撮影: アンソニー・ドット・マントル
出演: ユエン・ブレンナー/クロエ・セヴィニー/ヴェルナー・ヘルツォーク/エヴァン・ニューマン/ジョイス・コリン/クリッシー・コビラク

「KIDS」「ガンモ」などで知られるハーモニー・コリンの作品。
邦題がよくない。検索でも探しづらいし。これなら「まぬけのジュリアン」「のろまのジュリアン」などが適当なのではないか。さすがに「馬鹿のジュリアン」だとやり過ぎだろうけど。
ザラザラとした映像(画質)だが、ディスクがおかしい訳ではない。こういう演出。

合わない人にはまったく合わないだろうとのレビューがあったが、おれは合うほうだったようだ。
ハリウッドのようなわかりやすさや近年の日本映画の起承転結お涙頂戴とは対極にある映画。そういうのを求める人には合わないだろうと思う。


まともな人間がひとりも出てこない。誰もがいびつで、歪んでいて、周りとうまく溶け込めない。だがふと気づく。それでは、まともとはどういうことかと。自分はまともだと言えるのか。

体は人並みで頭のおかしいやつがいる。頭は人並みで身体のおかしいやつがいる。彼らのいびつさを見て感じるのは、まず異質さで、不愉快さで、不憫さである。この時点で、視聴者は無意識に自分を上に置いた視点となる。おいおいおかしいやつばかりじゃないか、まともな人間はいないのかと見下ろしてしまう。
次に思い至る。彼らへ向けた視線はそのまま自分に適用されうるものだと。どこかの誰かからは、きっと自分もこういう眼で見られているのだと。
そこでようやく映画の人物と同じところまで降りてくることができる。ユーモラスな場面がある。思わず笑いそうになり、顔の筋肉が笑顔になりかかった瞬間思い出す。あれは自分だ。おれなんだ。表情が引きつる。とても笑えない。おかしくて堪らないのに笑えない。忘れてしまいたい自分の失敗談を誰かがおもしろおかしく話しているところを盗み聞きするような気分だ。
だからといって、どうにもならない。どうしようもない。自分は自分でいるしかない。


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兼業農家ツベル

Author:兼業農家ツベル
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平成28年熊本地震に被災しました。今は元気です。

最近自分がアスペルガー症候群(AS)の特性が強いことがわかりました。

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